探索5日目

いつもと同じ……冒険。 でもその日の相手は、歩く草や大きなサソリじゃなくて……人間だった。 強さも動きの良さも、もちろん草や虫なんかとは段違い。 心のどこかで人間を撃つことを怖がってるのか、ボウガンを構える手がうまく動かない。 おじさんも雑草の子も頑張ってるのに……わたしだけが、何もできない。 ようやく2発目の矢を番えて、ボウガンを相手に向けたその時、わたしの首にはすでに鎖鎌の刃が食い込んでいて――― そこで、目が覚めた。 ……なんで、こんな夢を見たんだろう。 雑草の子も、同じような夢を見たみたいなことを言っていた。 冒険者になると、誰でもこういう夢を見るものなのかな。 年明けごろにお家に帰れたら、パパとママにも話を聞いてみなきゃ。 こうやって書いておかないと、絶対忘れちゃうもんね。

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