辛味について

辛味について


 食物を5つに分類して、その作用を身体の機能をより向上させる働きは、古代人の知恵として、経験から得た貴重な資料です。木、火、土、金、水の性格にうまく適応させたり、抑制させたりする使い分けで、日常の健康に大きく応用したのです。最近では、食品を詳しく分析して、身体によいか、悪いかなどのテレビ番組が人気があるようです。確かに、現代医学と科学の発達は進歩してきました。しかし、古典のように自然界の機能をよく知り、五臓(肝、心、脾、肺、腎)の性格もよく知ることによって、本来の食物の価値が活きてくるのです。単に研究室で行った分析だけとは、少し違うのです。

 今回は「辛味」について説明します。辛味は肺に作用すると古典に書かれています。多くの家庭で、冬に鍋物を多く食べると思います。鍋は、寒い冬には温まる食物であります。また、薬味に唐辛子などを少し使うと身体は更に温まり、汗が出てくるほどです。これは、身体の陽気が不足している冬に、温かい食物に辛味を加えることで陽気ができたからなのです。

 肺自体は、秋になると万物が静かになるように、陽気を余計に発散しないように、冬に向かって働くようになります。春と夏で陽気は充満し、暑くなったら汗を出して、体温調節をした作用も秋になって落ち着こうとしているのです。しかし、ずっと落ち着いてしまうと困るので、時々辛味で陽気を発散させているです。暑い国々の人は、暑い夏を過ごすのに、辛いカレーを食べて発散させることで、上手に体調を整えています。このように私たちも似たような生活を送っているのです。しかし、冬の間に毎日カレーを食べていると陽気が余分に発散してしまうので、残っていた陽気が不足することになり、身体は冷えてきますので、辛味の取り方には十分注意しなければなりません。

 風邪を引いたときは、熱もあり寒気もあります。このようなときは、皮膚表面が冷たい風によって、風邪の邪気が侵入してきた訳なので、陽気を量産して、汗を出させることが大切です。皮膚表面に陽気を送ってあげるために、生ショウガや葛根湯(かっこんとう)などの身体を温めるものを食べて下さい。古くから風邪症状には、温かいうどんに唐辛子などを入れて食べることが良いと、年輩の方なら良く知っていると思います。

 「金」は、「木」を侵すと説明しました。辛味を取りすぎるて肺に何らかの変化か起こってくると、「木」の肝にも影響してくることがありますが、身体が慢性的に、冷えている人や胃腸が冷えて下痢症状を呈していると人には、辛味を応用すると、身体が温まりますので、一度おためし下さい。


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