食物について

食物について


 毎日死ぬまで、欠かすことが出来ない食物の重要性は、その都度聞く度に大切さがわかりますが、時間が経ちますと今までの習慣での食生活が続いてしまいます。以前書きましたが、体調が悪いときは自分の好きなものをまず食べることです。これは食欲を増進させる大原則です。身体に良いものでも嫌いなものは、かえって食欲をなくしてしまいます。食欲があってこそ、陽気(エネルギー)が製造されるのです。気をつける必要があるのは、好きなものだといいながら、平気でなんでも食べてしまうことは、問題になります。多少の吐き気、下しは、何とかなりますが、ウイルス性のものや細菌性食中毒は、至急病院へ行くべきなのです。食べ過ぎは良くありません。しかし、芋や野菜の食べ過ぎで、亡くなった話は聞いたことがありませんので、野菜類の煮物などは安心して食べていいと思います。

 動物性タンパク質や脂肪の食べ過ぎも注意が必要なことは、良くご存じだと思います。食物についての参考資料は、書店に数多く陳列されています。私たちが日常食べる物には、夏型と冬型に大別する事ができます。夏型食物の代表である、ナス、スイカ、ピーマン、トマト、などは熱帯地方で生まれたもので、性質としては水分が多く、身体を冷やす作用があるので、陰性となります。暑い地域では、貴重な存在であります。このような夏野菜は、高血圧症や食欲旺盛な人には多く食べると良いです。しかし、冷え症や虚弱体質の人々には、身体を冷やしますから、あまり良くありません。もし食べるのであれば、生でなく、できるだけ熱を通すようにして、油炒めなどすると良いです。また、背丈が高く育つ食物も陰性ですので、気をつけて下さい。

 冷え症や虚弱体質の人々には、反対に冬型の野菜であるイモ類、レンコン、ゴボウなどの地中にできる根菜などが陽性になりますので、身体によいのです。秋冬に収穫できる食物は身体を温めてくれる作用が多いのです。

 米、麦、豆類などは、特に大切な食物と重宝されました。魚や肉類のなかでも人間のように大きな牛、馬、マグロのような動物性の食物は、なるべく少な目にして、小さい鶏肉や7寸(21センチ)以下の魚を多く食べなさいと、古典では説明されています。人間は36〜37度しかないのですが、牛や豚の体温は40度以上ありますので、それらの肉を食べると脂が溶けずに身体に貯まってしまうと言うことも納得できます。また、魚にしても小魚になりますと骨も一緒に食べられますし、魚の脂肪は人間の体内で簡単に溶かすことができますので、身体によいのです。


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