水の作用と腎働き U

水の作用と腎働き U


 腎臓と水の関係は、知っているようで分かっていない人が多いのです。その根拠になる内容を説明します。

 まず身体と水不足と、どういう関係があるのかと申しますと、人間一日に120〜140リットルの水(体液)が腎臓を通り抜け、汚水は尿に出て、利用できる水は、また吸収されて身体の全体を巡っているのです。(灯油18リットルの缶6〜7杯分の量になります)その水が腎臓を通り、吸収される働きにより私達の生命の維持が保たれて、死ぬまでコントロールされており、腎の疲れは寿命の長短にもつながるのです。一般に精力の源ともいわれていますし、腎臓の弱い人は、古くから精力も弱いとも通説がありますように、腎に十分に水が巡っていることは、腎の精気が活発になり、陰の力が強くなり、心臓の陽の力と交流して、益々元気な身体に発達していくのです。その大切な生命エネルギーを作ってくれる腎の機能をより活性化させるのが、毎日の水の重要性でもあります。

 腎の気は、各内臓に大きく関与しておりまして、胃腸や肝臓、肺の働きにも大きな役割を持っています。水が多すぎてもいけませんが、大体の人々には不足の人が多いのが普通で、各症状の原因にもなっているのです。

 ですから、普段、元気な人は、水が充分に取り入られて、腎の働く力を補っている結果であります。医者に行く程度ではないが、腰が重い、だるい、冷える、首の後ろが凝る、夜の寝付きが悪いなどと訴え、また、布団に入って、足裏がほてる人や、一日に3〜4回の小便、または、回数は多いが、1回の量が少ない人などは水不足症状の人です。腹痛のない下痢も男性の精力減退も水の作用で改善されますので、十分に応用されますように、またお茶を飲むと小便が近いからと飲むのを控えている人も気をつけて下さい。アルコールを飲んでいるからと思う人も酒類は、利尿作用が強く、後で、たっぷりと水の補給をして下さい。老人性痴呆症やボケ症状などは、水不足により脳実質が熱を持つからともいわれております。

 薬の作用も腎臓内に溜まった薬を早く排出することが副作用防止になると、NHKの特集で報道しておりました。私たちは、毎日の健康のバロメーターとして、気持ちよく、勢いある放尿があることを確認して下さい。田舎の水車が、たっぷりと水を受けて廻転している如く、私たちも常に正常な活動を維持するためにも、今から早速に実行して下さい。今まで、当院での患者様にお話しして、はじめは半信半疑でありましたが、段々と調子が良くなってきて、「お陰様で大分よくなりました」とよろこんでおられます。そんなときは、治療家としての仕事をしていて、本当によかったとうれしく思うのでございます。


鈴木治療院
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