5日目の日記

五日目。 道を塞ぐのは歩行雑草の群れ。 アレは多分に魔法的な存在で、魔法の矢なども飛ばしてくる。 基本的にむさくるしい外見で、もさもさと煩い。 どうということもない相手だが、油断は禁物だ。 俺も躱しきれないのをいくつかもらってしまった。 雑草との交戦後はアルクがなにやら思案顔だった。 しきりに首を傾げている。 ……同族、ということでやはり色々と思うところがあるのだろう。 学習し、成長しようとしている個体なのだから尚更か。 仲間から頼まれていたいくつかの武具を仕上げておいた。 基礎となる素材が素材なので一部、錬金的な手法を用いている。 そうでもしなければ一日で片付くワケなんかないのだが。 ……まぁ、それなりの出来には仕上がった筈だ。 こちらの腕もしっかり磨いておかねばな。日々、精進だ。 次の目的地は、魔法陣。転移の門。 俺の迂闊な行動により乱れてしまった足並みがようやく揃えられる。 立て直しに苦労しない程度で本当に良かったと思う。

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