セレナさんからバレンタインということでチョコレートドリンクをもらった。 ここでチョコレート関係のものを食べたり飲めたりできるものとは思ってなかったし。 遺跡外に戻るまでは甘いスイーツは食べられないなぁ…とか思っていたので本当に嬉しかった。 正直、チョコをもらえるとは思ってなかったというのもある分だけ。嬉しさも大きかったり。 私の人生は…えーと。ああ、18年でいいのか。  たぶん記憶である限りでは女性からチョコをもらうのは初めてのことだ。だからかなり嬉しかったりする。 自分の歳くらい覚えておけっていう突っ込みはいらないぞ? 17か18か19かで悩んだだけの話。 そのうち永遠に19歳のままとか29歳のままで…とか言いそうだが、気にしてはいけない。 ちなみにこれを書いているのはバレンタインデー前の話だ。 最後に14日目の日記と書いてあるがこれは決して間違いではない。 この日記は前回の結果の探索14日目とリンクしているのだ。少し時間帯が遅れている。 まぁ、って、こんなところで言ったところで何の役にも立たないが一応補足はしておこう。 …え? ただの偶然なのをそのまま計算しているかのように書いていることはないぞ。たぶんな。 まぁ、この日記の日時では丁度エド戦をする日がバレンタインデーの日になる。 しかし今回の日記を含めて、後2回もチョコの話をするのか私は。 いやいや、正直今はチョコよりもエド戦の方で頭がいっぱいだ。 何も大きな障害がない探索中ならともかく、今は待機……って、この内容はレポート向けだな。 *** ここから公式の日記・レポート提出用です。 *** 私の食糧事情は結果どうなったかといえば、エゼさんから頂いたおにくと それとサフィさんが装飾作成枠と交換で食糧をいくつか頂いたということもあって。 エド戦を睨んだ滞在も体調管理も無事に乗り越えられそうな目処がたった。 エゼさんはその大量に荷物を持てる体格のお陰で食糧を多くもてた。 そして、サフィさんは装飾作成という唯一の特技でこの食糧危機を解決できた。 でも、私は何ができたのだろうか……。この場では何もできることがなかった。 もちろん全ての問題を自力のみで全て解決することはできないのはわかっているけど、 元々は私の先読みミスから生じた問題なだけに非常に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 ……本当にありがとう。助かりました。 今回の魔法はカースクラウド。 先日習得したばかりの魔法でせっかく覚えたので今回イーグル隊との練習試合で使ってみたのだ。 魔法の威力そのものは必殺技として使ったので、どのくらいのダメージを与えるのかいまいち不明だが。 それでも普通に魔法を撃つよりも1回1回の魔法の威力は大分落ちていた。 ちなみにこの魔法ぱっと見た限りでは9回攻撃しているようにもみえる…。はて、本当に9回でいいのだろうか。 しかも衰弱という相手を弱らせる効果もある。ブラックスターの属性なしの上位互換なのだろうか。 戦闘についてはモンスターについては特筆すべき点はない。牙蜥蜴。つまりもう何度か戦ったモンスターだからだ。 今回の戦闘はむしろ次の戦闘。つまりエド戦でで全力で戦うための調整期間と位置づけていた。 元々全力で戦うと緊急時の大魔法が使えなくなるので元々余力を残した戦いをしていたのだが。 今回は余力を十分に残しつつ、なおかつ実に効率的な戦い方をしたと個人的には思う。 そして、私達はついにエドとクリムゾンファングがいるところへ進入することになる。 遺跡に入ってから最初の山場ということだ。彼らを倒せないようではこの先もきっと苦労するのであろうな。 もちろん、私の内心では穏やかではない。冷静なフリをしているだけなので気づいてないといいのだが。 あの場にいるということはきっと強い実力者ではあるのは容易に想像できる。 もちろん、別に相手がどうなろうか知ったことではない。利害が対立している以上はそうなる覚悟はできているはずだからだ。 ただ、私の覚悟はどうだろうか。まだまだ十分ではなかったのでは? とも思うのだ。 確かに…次のことが怖いのだ。絶対に勝てるってわけではないこと。 100%の保証なんてものはないのもわかっているつもりだったのだが。 こんな時、自分の甘さが嫌になる。もう…進むしかないのに何故振り返るのか。 (*ナミサの日記〜14日目(表)抜粋) ----- (そして、日記の裏に意味のない落書きが……) ----- 幸せって何だろうか? 何もできずに長く生きるだけがかならず幸せといえるのかどうかはわからない。 たとえ短くても自分が貢献できる何かをやりたい何かをできる方が幸せではないのかと。 エドと戦うのと故郷で生活しているのは…楽かどうかならば答えなんて決まっているよな。 幸せかどうかは……どうだか。ただ、嫌だったのと怖かったのは確かだったのだ。 だから私はここにいる。幸せは与えられるものじゃない。掴み取るものだから。 (*ナミサの日記〜14日目(裏)抜粋)

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