どうやらこの砂地の場所は毒蠍以外にも毒百足もいるようだ。 一度見た相手ということか、それとも十分に休憩を取ったお陰かはわからないが。 お陰でフォウトさんとエゼさんが離脱するような非常事態にならずに済んだ。 今回初めてみるモンスターの毒百足─形状の説明はいいだろう。 そして何が恐怖なのかも名前の通りだ。即ち毒。以上。 噛んで来るときもそうなのだが毒液を吐いてくるのは極めて注意が必要だ。 ところで毒蠍といい毒百足といい人体に毒になる成分を 毒蠍自身の体内に持っていても支障はないのだろうか? ─さて、我々が目指した場所は魔法陣という転送装置のある場所だ。 どうやって動いているのかよく把握はできなかったが、きっと魔法なのだろう。 このような分野に詳しい姉ならひょっとしたらわかるのかもしれないが。深く考えるのはやめておこう。 とにかく、一度たどり着いた魔法陣には移籍外からいつでも移動をすることができるらしい。 魔法陣はここの遺跡探索には非常に便利になるので助かる。何しろ本当に広いからだ。 もし魔法陣が無かったら、同じ道筋を何度も何度も進まざるを得ない。 その分時間もかかりすぎて、目的のものを何時まで経っても見つからないということも十分考えられるからだ。 ─って、これではただの日記だな。少しは魔法使いらしいことも書いておこうか。 もちろん先の魔法陣の件の話だ。確かに魔法陣は探索者である私達にとっては都合がいい。 ただ、何故このような場所に探索しやすいように置いてあるのだろうか。あまりに都合が良すぎないか? この広大な遺跡が作られた時に移動しないといけない理由があったのだろうか。 そもそもこの広大な遺跡は一体何の目的で……。 まぁ、こんな事を書いておけば多分定期報告書としては十分だろう。 そろそろ〆切も迫っているし、書くネタも考えておかないといけない時期にもなってきた。 〆切ぎりぎりで徹夜して書き上げることはできるだけ避けたいところだしな。 ─さて。昨日に引き続いて今日も一緒に同行するメンバーを紹介をしてみよう。 第2回目も同じく、一緒に同行しているフォウトさん。女性の冒険者の方だ。 得意武器は短剣と料理。この遺跡に入ってからは料理にかなりお世話になっている。 料理のレシピとか種類とか詳しければリクエストも出せるのだろうが現段階ではほとんどお任せ状態になっている。 私自身が野外の生活や食事にも十分慣れてないからそれだけ、限られた食材で美味しく作り上げることが凄いと感じる。 今の彼女は何かと頼りになるという印象が強い。ひょっとして別な場所でも同じような経験があるのだろうか。 (*ナミサの日記〜5日目抜粋)

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