さて、私達が彦根旧港湾の清掃活動と釣りマナーの向上を呼びかけ始めて４年目のシーズンになりました。　

ご存知の通り彦根旧港湾は冬の琵琶湖においては全国的な人気釣り場でありますが、駐車場が無い事や民家が
近い事、公共施設も多く観光場所にもなっている場所で、トラブルが後を絶ちません。　地道な清掃作業や警察にも
協力頂いて迷惑駐車の注意も行って参りました。　その間、メディアやショップにも情報の提供の自粛をお願いしてま
いりましたが、インターネットの普及、特に携帯電話の情報の個人化にによって、もうメディアやショップが情報をスト
ップしていても効果が無い状態になって参りました。　また、現地でマナーを呼びかけるにも限界が有り、今まで膨大
な時間を費やして参りましたがイタチごっごでも有り、昨年まで効果を認めるには至りませんでした。

　そして今年、リリース禁止条例によって釣り人の意識と危機感は数段に向上していると思っていましたが、実際は
意識の２分化をしただけでマナーの悪い人が減った訳ではないと感じています。つまり、意識の高い人は自粛したり
琵琶湖へ来なかったりしてしまい、意識の低い人は相変わらず知らん顔でやりたい放題のままなのです。　先日も彦
根シティマラソンのコースでの迷惑駐車のを問題視しましたが、このままでは琵琶湖のバス釣りは条例の見直しの３
年後を待たずして排除されてしまうのではないでしょうか！　４月に施行される条例までに自分達でル−ル作って、
釣り人へも世論へもアピ−ルしていくことを急がなくてはならないと強く感じています。

　そんな私の意見に、共に活動している地元のショップから相談が有り、彦根旧港湾からバス釣りのルールを作って
守ってもらう行動を起そうと思っています。　ただ、一般の釣り人にルールを押し付け、呼びかけてみても効果は今ま
でと同じになる可能性が高く、実施方法については随分と悩みました。　そして、現在の琵琶湖の状況の縮図が彦
根旧港に有ると考え、実際にその場所でルールを守って釣りをする人を作ることと、何らかのＰＲができる活動が必
要だと言う事で、マナー向上の為のミニトーナメントを企画しております。　人を集める事になるトーナメント開催につい
てはマイナス面も有り、賛否両論あることは承知の上で、あえて厳しい状況での開催を決意いたしました。　何故こ
んな場所でトーナメントを？と思われるなら、何故そう思うのか？　それが根本的な要因なのです。　それを気付いて
頂くために・・・考えて頂くために開催することに致しました。

　参加者へは大会中は当然ながらプライベート釣行でも旧港湾のルールを守る事を参加条件(誓約書)とし、清掃作
業も義務付けた大会として、リリース問題も考えて頂く機会にしたいと考えています。　開催にあたり業界内では旧
港湾のルールの呼びかけもお願いし、また直接、釣り場の釣り人へも呼びかけする機会にもしたいと思っています。
　どうか、ご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。 (2002.12)

---