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 パソコン通信

 パソコン通信をはじめて、そろそろ15年になります。データ通信の自由化が行われてしばらくしてから始めました。

 その頃使っていたコンピュータは、シャープのMZ80Bという8ビットの物でした。使いにくい単漢字変換でワープロを打ったりしていましたが、世の中はPC8801やPC9801(初代)などでは、漢字を扱えるのがふつうになりつつありました。なんとかMZの使い道がないものかと思っているところに、電話回線のデータ通信への開放、10万円以上もしていたカプラ(電話の受話器をはめ込む形の物)が、5万円を切る値段で出たのでパソコン通信を始めることにしたのです。

 今ふつうに使われているモデムは28800です。しかし、始めた頃は300bpsがふつうでした。そしてパソコン通信の世界では、まだまだ半角英数・半角カナが使われていました。古いコンピュータでも十分に活躍できる世界だったのです:-)。

 始めた頃は、ホスト局も少なく東京へかけたり、大阪へかけたりしていました。まもなくシャープが運営を始めたTURBO−NET(その頃シャープにはX1−TURBOという売れ筋のコンピュータがありました。X6800の前の機種です)で、はじめてパソコン通信を通じて交友を深めた人に出会いました。彼(ハンドル名:「五助」さん)との出会いがなければ、ここまでパソコン通信を続けていないのではないかと思います。そのうちに彼は自前のホスト局、カスタネットを作りました。大阪だったのですが、カスタネットには彼が亡くなるまでよくアクセスしました。彼は若くして急死しました。9月に入ったばかりの日で、新学期そうそうと言うことで休みにくく、葬儀に列席できませんでした。それだけが心残りです。ただ一つの贈り物だと思って、彼のつけてくれたハンドル名を、今でも草の根BBSでは使い続けています。

 話は前後しますが、パソコン通信をはじめて1年もしないうちに、漢字が使えるような通信ソフトが出回ったせいで、漢字のメッセージを見かけることが多くなってきました。といっても私の通信ソフトは漢字が使えません、読めませんから、文字化けのような文字列が並ぶだけです。日に日に漢字のメッセージが増えるものですから、1985年にPC9801UV2を買うことにしました。古いコンピュータを利用するために始めたパソコン通信で、漢字を表示するだけのために16ビットのコンピュータを買う羽目になったのです:-)。

 その後買ったモデムは、すでに6台となっています(^_^;。28800bpsという高速で通信をして、画像や映像・音声までも扱えるようになるとは、始めた当時は想像もできませんでした。技術は進んでも、コンピュータの画面の向こうには人がいて、人と人とのコミュニケーションの手段であることを忘れないでおこうといつも思っています。

カスタネット  ○琵琶COM  ○湖鮎ネット  ○蔵ネット近江  ○ニフティサーブ