痛みの症状 V

痛みの症状 V


 古代での黄帝と医師との問答ですので、現在の痛みの症状と薬の副作用からの痛み、と時代や原因も違うので、全て当てはまるものではないですが、その点はご了承下さい。

 問「痛くて嘔吐するのはなぜ?」
 答 胃腸が冷えると痛んで嘔吐します。嘔吐の原因としては、色々と考えられます。まず胃に水が多くなったときに嘔吐するそうです。小児の嘔吐がこれです。酒を飲んだ後に起こる嘔吐は胃熱の嘔吐です。胃熱からの嘔吐は、熱が抜けてさっぱりします。そしてもうひとつが、胃寒の時です。胃寒の嘔吐の後は、気分が優れず落ち着きません。土ショウガなどの食事の利用で、胃を温めてやるのが良いでしょう。この症状の時に、生野菜や冷飲食を摂ると胃の中が余計に冷えますので、食欲不振や下痢、腹痛になります。よく民間でアロエを飲用して治す方がいますが、アロエは冷やす鎮静効果が多くあり、胃の炎症時にはよいのですが、冷えには逆効果になりますので、状況を観察して応用して下さい。

 問「腹痛の時、下痢するのはなぜ?」
 答 これは小腸の冷えです。下痢にも様々な症状があります。下痢は、陰の働く力不足と血の不足からと説明されています。

 問「腹痛の時、便秘はあるの?」
 答 腸内に熱を生じての便秘と寒気のための便秘があります。これも陰と陽に分かれます。熱作用の時は、水が熱のため吸収されて、大便が乾きすぎてなります。寒気のときは、陽気が不足して、腸の働きが弱くなって冷えたときです。熱便秘は、苦しくて大騒ぎをする場合もありますが、寒便秘は、2〜3日なくても平気な人もいます。自分の便通を熱型か寒型か確認し、日常の食生活に気をつけることも養生法の一つです。

 水分を摂らないで、大小便の少ない人や便秘になっているのに、便秘薬を何年も使用している人がいます。必要な水分が少なくて、大便そのものが乾いていることに気が付かず、便秘薬を多用することは、身体機能を悪くします。私の治療院に来院される患者様の中にも水の飲む量が不足しているのに、平気な方がいます。体重の65%は、水分であり、身体は生物体と同じく、水の働きで機能しています。また、植物も水不足では枯れてしまいます。水がどれほど身体に大切か、充分知って下さい。最近特にマスコミにて、ドロドロになった血液の流れを詳細に解説して、水分の必要性を説いています。身体に関しては、西洋も東洋も関係なく、大切なものは大切だと、その必要性に関心を持っていただきたいものです。


鈴木治療院
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