探索16日目

ふぅ…。ここ数日、感傷的な日記が続いていた。 普通に書くことにしよう。後で見ていまいち事実が判らなくなっているからだ。 それで、今日は………ええと。何があったっけなぁ。 戦いが無かったので、いまいち盛り上がりにかける。 あ、でもあのことが…… とにかく。 まずは起きて……空を見たんだ。すっかり春だった。 次に料理を食べた。蜥蜴のハム。なかなか塩味がきいていて美味しかった。 そして……そうそう、午前中に練習試合だ。 フォウトさんがアーヴィンさんと、ナミサさんがセレナさんと1対1の勝負をされていた。 僕もアルテイシアさんとお手合わせしようと思ったけれど、連絡ミスで違う人になったんだ。 結果は……勝利。1度倒れてから復活したのにはびっくりしたけれど、落ち着いて戦えた。 やっぱり強くなっているんだろうか。それとも、装備のおかげ…? 試合が終わると、自由時間。 軽く昼ごはんを食べて、セレナさんからお金預かって買い物へ。 食糧はたっぷり買い込んだ。少なくとも1週間は持つだろう。 前回の反省は、これを合成しすぎたことだ。 今回は、そして次回もきちっと保存しておかないといけない。 まだ陽は高い。 暇がてらブラブラしていると、何かひとだかりが見えた。 気になって近づくと……なんと、冒険者の人気投票だ! どうやらずっと前からあったらしい。いつの間に…。 なんでも冒険者が投票する、というよりその守護者や保護者が投票するらしい。 いわゆる背後霊、というやつだろうか。 僕にも何項目かで票が入っていた。 ……嬉しくもあり、否定したくもあり。 そんな中、ある項目を見つけた。全身に、何かが走る。 「セクシーな人!」 上位の得票者を見れば………あ、あの人もあの人もあの人まで! 思わず食い入るように見つめてしまった。 (大きな赤い染み) ……思い出しただけでこの有様だ。 だって、コメントが刺激的すぎる…! いや、女性をあんな投票の対象にするなんて失礼じゃないか。 せめて個人的にメモするくらいにしないと。 いえ、決して僕のメモを正当化しているわけではない。 それにしても、綺麗な人ばかりだった。 1度、冒険者として確認しておく必要があるかもしれない。 いやほら、情報交換に必要だと思う。 そのまま見ていると、どこからか呼ばれた気がした。 瞬間気が動転して、走って逃げてしまった。 気付くと、遺跡外温泉宿の近くにいた。 公衆浴場もあったはずだ。あれ、確か混浴が… そして。そこから記憶が無い。 いつのまにか温泉の近くの茂みで、身を潜めていたんだ。 ……まさか。でも、これはどうみてものぞ……。 何をしていたんだろうか。 最近、こうなることが多くなっている気がする。 それを打ち払うために修行しているのに……… このままじゃいけない。何とか、しないと。 とにかく、今日は眠ろう。 よく寝ればそのうちいい案が思いつくだろう。 お休み…。

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