探索5日目


エゼさんにスカーフをつくってもらった! すごい! 草であんだスカーフみたいなものがいいな、 というちゅうもんをしたのだけれど、 ほんとうに、草でスカーフをつくってくれた。 エルフの人は森ですごす。ゆびさきもしぜんと、草になれるのだろうか? エゼさんはハーフエルフなのだそうだけれど、 やっぱり、森ですごしていたのだろうか? それとも、人のように町ですごしていたのだろうか? ハーフ−エルフ、歩行−雑草。にそくのわらじ。ふたつの世界にかた足ずつ。 わたしたちは、いがいと近しいのかもしれない。 私たちはいま山のふもと、枯れたふもとにいる。 きょうは勢いをつけて、いっきに山をこえてしまうよていだ。 いちばん険しいところも通るけれど、 まものにであうまえに、とにかく下山。 どきどきするけれど、ちょっと楽しみなきもちも、ある。 どこかでまものに会わないかな、なんて、 つい思ってしまうきもちもある。 わたしは「ふきんしん」だろうか? 山は少しはだざむいという。根もはりにくい。わたしは平地にさく草だから、 平地のほうが好き。やわらかい水べのほうが好き。 エゼさんのつくってくれたスカーフをまいて、 草のかおりを思いだしながら、 さむさにたえて、山をこえよう。 明日はきっと根をはれるところにつく。 きょうの日記は、すこしみじかめ。 わたしにもいろいろなじじょうが、あるのです。

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