ホワイトデーも終わり、そろそろ春になったことを実感する。 外もだんだん暖かくなってきたのもあるが。何といっても桜の花だろう。 桜を見ながら甘いお菓子を食べたり、お酒を飲んだりしながらゆっくりとした時間を過ごしたくなる。 そのお菓子の中にチョコレートケーキがあったら最高! コーヒーもあるとうれしいなぁ…。 え? 目の前にビッグホーンがいるのに何をしているかって? ……いや、わざわざ現実に戻さなくてもいいってのに。やれやれ。 別に黒色の仮面をまもっているわけでもあるまいし。出てこられてもなぁ…。 *** ほうこくしょ *** 第2階層の最西部の山岳地帯と呼ぶ方がいいのだろうか。 もしくは第3階層への連絡通路というべきだろうか。もっとも…山道で険しいが。 まぁ、この山岳地帯の先には第3階層への階段を確認できたが…これは幸いなことかどうかはわからない。 先が見えていても今の私達に山道のモンスターを退けることができるかどうかという根本的な問題が残っている。 ─確かに慎重に進軍したはずなのだが。慎重さを足元と自己の体調管理を優先してしまったのか。 もっと警戒するべきだったのかはわからない。わからないが…とにかく私達はモンスター群に襲われた。 イーグル隊は白虎とジャック・オー・ランタン。シャーク隊はスカイスピリットとジャック・オー・ランタン。 そして私が所属するパンサー隊はビッグホーンに白虎。もちろん未知のモンスターだ。 当然だが、今ある魔法も出し惜しみなしで全力で戦った。エド戦でお世話になったコールクラウド。 まぁ、さすがにダーククラウド召喚まですると通常魔法をかける力が残らないのでできなかったが。 それでも今ある力を全て出し切って戦ったのだが……まぁ、とりあえずモンスターの特徴だけは残しておこう。 ビッグホーン。このモンスターは身体ごと突撃してくるのが恐ろしい。まさに一撃必殺の恐怖を感じた。 もし私にあたったりしたら大怪我をしてしまいそうな程の衝撃を感じた。 まぁ、このビッグホーンはフォウトさんが大怪我を負ってしまったものの何とか倒すことができたのだが。 問題はこの白虎。「びゃっこ」と呼ぶんだろうなきっと。 このモンスターはフラッシュという4連続攻撃をしかけてくる。もちろん1つ1つはそこまできつい攻撃ではないのだが。 私が攻撃を受けたときにこの白虎の使っていたシャイニングボディの効果が発動してしまう危険がある。 ただでさえフラッシュの4連続攻撃に加えて10連続攻撃を受けてもちろん耐え切れるわけがない。 何とか一矢報いようと魔法を使ったところで私の意識は失ってしまった。 そして後から聞いた話なのだが…エゼさんが何度も受けた攻撃に魔法に対する反撃する能力もあるそうだ。 結局、モンスターに負けた私達はなんとか遺跡外には戻ってこれた。 いや、運びこまれた…の方が正しいのかもしれない。 本当になんとか回収してもらってよかったものの。そうでなかったらこの日記はかけなかっただろうな。 (*ナミサの日記〜19日目抜粋)

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